2008年5月17日土曜日

天を斬る 第二十話 雪割人形

権田さん、今日もER

今日は、結束神脚本ももちろんだが、
キャメラワークの勝利の巻。

すばらしい!
蝋燭や竈の火の撮りかたまで、
意図的に注意したとしか思えない、
美しいショット満載!

グ ッ ジ ョ ブ

冒頭、さっそく災難に遭って、
視聴者にはその素行が分からない若侍の、
女中に人形をやる、その行動と表情が、
血気盛んながら、常日頃、下々をねぎらう優しさにあふれた、
英明な若者であろうことがうかがえる。

瀕死の若侍を茶店に匿った牟礼さんたちは、
追っ手を余裕の機転でかわす。

牟礼さんが、珍しくお茶を飲んでいる!
��いや、しかし、氷が張るほど寒い日の設定だから、
中身はやぱりお酒かも、と穿ってみる)

権田さんの手当てもむなしく、
既にトリアージは黒色だった若侍。
ここで、お経をあげる万五郎と、
合掌のしかたが違う権田さん。
宗派の違い?

邸におもむき、娘から証言を得ると、
今度は娘が危ないと悟った牟礼・櫻井・権田、
すぐに押し寄せた追っ手との乱闘。(サービスシーン)

特に牟礼さんファンに配慮。
あいかわらず、
「いち、にっ、さん、はい いち、にっ、さん」
な、鈍栗殺陣なのだが、見目麗しいから許す。

しかも、女心を鷲掴む、心憎い行動までとり、
権田さんに
「女の子にモテるだろう」
と、褒められて満更でもないような表情がまた、
栗塚ファンサービス。

左右田ファンへのサービスもお願いします。

そして、今日の主人公たる娘役に、
件の雪割人形のような、細い目の女優さんをあてたのも、
キャスティングの妙!

行き掛かり上、牟礼・櫻井権田の三人に
仇討ちをしてもらった格好の娘だが、
それで良しとせず、剃髪して主人の菩提を弔いながら、
雪割り人形を作りつづける。

そんなに責任を感じなくても。
これは忠義?
贖罪?
という向きもありましょうが、

この珠玉の演技を見る限り、
一見、消極的な勤行三昧の生活を送るかに見える娘の毎日は、
強固な意思による、積極的な行動に思えてなりません。

物言わず、念仏して人形をせっせと作る、
この姿の、凛々と美しいこと。
吹雪のシーンなんて、
今、「雲霧仁左衛門」(山崎努版)を見ているのかと
勘違いするぐらいに美しい。

今日も深かった。
そして、
勝手にMVPに撮影:安達重穂 氏。


ところで、大沢孫兵衛を笑ってはいけない。
したっぱ役人が、偉い人に報告するときは、
��1世紀だってこうです。特にお役所。

特に、自分の坐っている椅子が帯びている任務をないがしろに、
出世のための椅子取りゲームの、ただの椅子だと
思っている怪しからぬ手合いは、
部下の名前などいちいち覚えていないものです。

天を斬るトリオは、
そんな輩とはもちろん住む世界が違います。
上司にしたいよ、権田さん。

天を斬る 第14話から最終回までDVDで

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