2008年7月30日水曜日

俺は用心棒 第二十五話 めおとの風

めおと茶屋の甘酒を激賞。
「技あり」いや、一本とってもいいという判定。
めおと茶屋で甘酒を賞味する万平旦那
ちょっ、品田さん、甘酒をかき混ぜた割り箸を、
そのままテーブルに置くのはいかがなものか。

冒頭、湖畔の茶店で、主人と客のホノボノ会話。
茶店のイチオシは「あま酒」

ほかに、さかな・お茶漬け・道中用にぎりめし・
田舎団子・麦茶・かん酒・後の会話で、自慢の漬物もあるという。
おー、ちゃんと笠とわらじも売っているよ。
うーん超ブランブランしているこのバナーが読めん。「志●●婦」??


茶店の女房は、庄屋さまのお屋敷のお勝手で助っ人中。
庄屋様のところへは、郡代様がきていて、
御用金を無心という、ベタな状況。


「殿様がどっちに味方して戦さをしようと、
 それは殿様の勝手。
 戦さ支度に金が要るからといって、
 わしらが出すいわれはないわ」
そりゃそうだ。

武家が質素倹約を旨とするのは何のため
一朝事ある時のための軍資金を確保しておくため。
日頃から備え、領民を労わっていればこそ、
「ご領主さまの大事」と、ない袖も振ろうというもの。

権力を傘にきて、下々から小銭を巻き上げていく。
どこかの国の現状をも、とうの昔に看破している
結束脚本には、毎度恐れ入る。

だが忘れるな、雲霧のおかしらの三大掟。
貧しいものからはとらず、犯さず殺さず傷つけず。
全く、人品の賤しい人間の考えることは、
盗人のラスボスの足元にも及ばない。


女房が茶店に帰ると、早速キタ━(゚∀゚)━!
野良犬の旦那と万平旦那の弥次喜多道中。
甘酒を所望する万平旦那を、チラチラ見る野良犬の旦那の顔に
「またはじまったか」
「おぬしも物好きな」
と、大書してあるように見えるのがおかしい。

万平旦那、甘酒を絶賛しながら、夫婦のラブラブっぷりに
ほほえましげな笑顔を向けている。

野良犬の旦那も、なんだか少しニヤついているが、
急に庄屋さまのお屋敷から女房にお呼びがかかり、
野良犬の勘が冴え渡る。


女房が再度呼び出されたのは、郡代のご機嫌とりのため。
人妻をどうにかしようなんて、そんな下衆な考えを、
まさか、郡代さまや庄屋さまが持つはずがない。

「この亭主、察しが悪い」と言うなかれ。
小さな茶店で、清らかに暮らす二人には、
そんな穢い考えが存在すること自体、思いもよらないのだ。


郡代の部下、庄屋、庄屋の女房、
それぞれが自己中心的な発想で、
自分より弱い立場の者に、当然の如く高圧的に振舞う、
何だこの、モヤモヤした嫌な感じ。

女房の危ういところを、
亭主と野良犬の旦那がからくも救い、
野良犬の旦那は、この嫌な感じを見透かして、
示談金を正当に吹っかける。

でも、弱い立場の茶店夫婦は、庄屋の心証を悪くしてまで、
金を得ようなどと思っておらず、震えるばかり。

庄屋屋敷での、野良犬の旦那の取引と恫喝。
「この女、俺が二束三文で叩き売ってやる」
そうなのだ。
他人の事などどうでもよいと思っている輩には、
これぐらいシリアスな状況を突き付けなければ、
自分の愚行に気付かない。

なにしろ、
何でも金で売買できると勘違いしている手合い。
他人の女房の貞操すらも。

そんな人間と、対極にいる茶店の夫婦二人。
二人、しずかに真っ当に暮らしていくだけで良いという、
美しい清貧。

野良犬の旦那、示談金百両を惜しげなく夫婦に与え、
万平旦那も新天地での暮らしを薦める。
二人なら、どこへなりとの身軽さと、
信じあう視線が、本当に美しい。

だが
なぜ?
なぜなんだ。
これも、結束流の、ひとつの幸せの形なのか?

毎回のビターエンドには、本当に考えさせられる。
めでたしも有りえたのに、意図的な理不尽さで覆す。
お涙頂戴で書いているとは思えない。

ふたり、希望を胸に今生を終えて、
湖畔にそろって眠るのも、ひとつの幸せのありかたなのか?

しかし、あの清らかな夫婦の45分を思い返せば、
労わりあい、お天道様に恥じることなく、
寄り添って毎日を大切に過してきた。
もしかして、今日他界しても、悔いはないのかもしれない。

はっとする。
何てことない日常に、感謝して、大切に生きているか。
そう問いかけられたような気がしてなりません。


苦くて深い。結束脚本。良薬ハ口二苦シ忠言ハ耳二逆ラフ。

なお、皆様ご存知結束ドラマ古参ファンの
辰七さんも、この回についてレビューを書いておいでなので、
記事へのリンク貼らせていただきます。→http://kamada.exblog.jp/9176020/
(exciteって、トラックバック機能なしの模様で残念)
野良犬の旦那のフェロモンビーム全開な、
シビレるビデオパッケージの写真つき。

2008年7月23日水曜日

俺は用心棒 第二十四話 拾った道

珍しく、娘の役に立つ天地正大流介抱術。
天地正大流介抱術 品田万平グッジョブ

ありがち駆け落ち+追っ手ネタも、
結束の手にかかれば人間のエゴ三倍増し。
しかもファンの予測を裏切る結束サプライズ込み。

武家のスキャンダルに巻き込まれる
善良で平凡な老夫婦。
亭主役に、藤原釜足氏。久しぶりにお顔を見たなあー。

黒澤モノクロ時代劇の常連ともいえる藤原氏、
あらためてぐぐってみる→wikipedia藤原釜足
そんなことがあったのかあ。内務省ウゼェ。
「七人の侍」でのお百姓役は、
長塚節の「土」を彷彿とするような演技が印象的で、
「隠し砦の三悪人」でも、欲深いくせに小心な憎めない小者を好演。

でも、こういうアクのない、ふつーの老爺役も上手いのかあ。


お話戻って、
最初のサプライズとして、追っ手と駆け落ち二人の間に入り、
うまく二人を落ち延びさせたところへ、
事情を知らない万平旦那が合流したところで、

いつも、
驚くほど飲み込みの良い
結束脚本にしては珍しく、余計なひとことを言ってしまい、
事態は振り出しに戻ってしまう。

次のサプライズは、
腰元を荒れ寺に匿い、敢然と追っ手に挑む
野良犬の旦那と、万平旦那

乱闘の中、追っ手の銃口が野良犬の旦那を狙い、
発砲!
それをかばう腰元!
開始後約45分。
ああ・・・拾った命が。またもやか、結束脚本

と思いきや。


「ほぉーう、当たらなかったのか。運がいいな」
と、にっこり顔の万平旦那
笑顔で応える腰元。

だけど、まだ信じられない視聴者ここに一匹。
このあと、ずるずると倒れこむのではないか?
次のシーンは、いきなりひっそりと「新しい墓」展開ではないか?
と、
油断せずに注視していると。

翌日、野良犬の旦那と、万平旦那の後を
追っていくほど元気。

エー只今のぉー決まり手はぁー、肩すかしぃー肩すかしで、結束組の勝ち
物言いはつきません。
てな具合で、完全に手玉に取られる一視聴者。
これだから結束ドラマは毎回気が抜けない。


今回は、
野良犬の旦那、男前台詞連発。
「捨てられたのではない、拾ったのだ」
「俺は野良犬だ。噛み付く相手が決まれば、逃げはせん」

そこに居るだけで、
紫外線より強力なフェロモンビームあまねく照射中に加えて、この台詞か。
うっかり一本取られそうだ。

ところで、腰元よ、
ラストシーンで追っているのは、
介抱してくれた万平旦那ではなく、野良犬の旦那だな?
惚れたな?

腰元よ、そのカワイイお目目は節穴か?
万平旦那なら、バイタルチェック・食餌療法・服薬指導
ともにぬかりはないぞ。
悪いことは言わん。万平旦那にしとけ。

というよりも、
思いがけず娘に惚れられて困る万平旦那を見てみたいだけ。

途中、結束お家芸:意外なめぐり合わせ 
沖田君が、ほんのちょっとだけ絡むのもファンサービス。
地味だけど、シリーズ中の秀作に挙げたい回です。



ところで、以下は無駄口ですが、
この脚本の外にあることで、もしかして結束先生が
無言で示していることに、「上に立つものの器量」?

架空の話ながらこの一件、
どこのバカ殿か知らないが、
お気に入りの腰元が若侍と駆け落ちしたとしても、
捨て置く器量さえあれば、追っ手の家臣を犬死にさせずに済んだ。
ほかに、国の大事な仕事は、山ほどあろうに。

この駆け落ちを、「お家の恥」にするかどうかは、
実は殿の考え次第なのだ。

たとえ、他から「恥だ」と言い立てられても、
見栄と紙一重の名誉のみを重んじる武家社会といえど、
殿が
「あれには仔細あって、暇を出したのだ」
とでも、不問に付すだけの器量さえあれば。

これを「お家の恥」と、正当で公的な問題であるとみせかけて、
実は権力をかさに、私怨と個人的嫉妬を晴らす
口実にしている姑息さは、
現代でもよく見受ける構図だ。

あるいは、
他に重大なで難事業に直面している中で、
詰まらぬ本件を殊更に取り上げ、
家中や大衆の目を逸らす、賢明とは言いがたい政治的戦略。

上に立つ者は、その地位に見合う以上の
器量と品性を備える努力を継続する義務がある。
これを忘れたとき、分不相応なその座を、降りるのではなく、
無様に引き摺り下ろされる日が来るのだ。


ラスト、殿からも、小心な若侍からも解放され、
おそらく初めて自分の意思で歩き始めた腰元の姿には、
見る人それぞれにメッセージが発せられているように思えて
なりません。

実に秀作でした。今日も眼福ありがとうございます。

2008年7月18日金曜日

待っていた用心棒 第十二話 西から来た侍

あんたたち、いっそエンタデビューしろ。


娘を、無口にしかし実に男前に庇いながら、
登場した野良犬の旦那を見て、

万平
「ほぉーう、女性同伴とは珍しい。
 おい、洗濯物が出ていたら取り込んでおけ。
 雨が降るかも知れん。」


作の字
「心配せんかてよろし。
 干してあるのは旦那の褌だけや」

万平
「あ、そーか、では、後刻自分で処置する」



結束先生、お笑いにもきっと才能アリ。
野良犬の旦那の登場前にも、万平旦那の説教を前座に、
174秒の長回しでのコメディシーン。
おまけに、けったいな料理シーンも、左右田ファンには垂涎です。
そのごった煮、うちらの晩のおかずにさせてくんなまし。


「拾った道」「めおとの風」「乱れ雲」と
コツコツと進むつもりでしたが、
この漫才シーンだけは我慢できなかったー。


ところで
左右田さんの事務所から暑中見舞いキタ━(゚∀゚)━!
↓社交辞令でも嬉しい。

クリックで別窓。

SONY談義

熱血レビューをお送りするために、パソコンは必需品。

ソニー製品公式直販サイトソニースタイルのVaioシリーズの、
男前なVAIO type Tが、春からずっと気になり、Sony Style(ソニースタイル)
以来チラチラとサイトをチェックしている次第ですが、
このたび『Style Member Program』がサイトをリニューアル。Sony Style(ソニースタイル)


2008年7月10日木曜日

俺は用心棒 第二十三話 闇に白い火

左右田ファンサービスキタ━(゚∀゚)━!
薪割り万平旦那

天地正大流薪割り万平旦那
思うに、このシーン、何度かNG出ていたのでは?
二本目を割るとき、
「えへん」と小さく咳払い。

口元や顎のあたりに手を持っていくしぐさは、
心理学的には「軽い緊張や不安」
を拭うものとされているはず。
ここ、演出じゃないなら、NG出ていたのかもと、想像です。

いやー、大体、左右田さんは
薀蓄台詞も多いし長いし、立ち回りのほかに、
飯炊き・お運び・介抱・魚釣り、
そのうえ薪まで割る多才っぷり。若干NG出ても不思議ではない。

さて、
いつもの結束風前振りで、チラッと
野良犬の旦那が、地元ヤクザでバイトしているのが映り、

一方、となり町の旅籠で稼ぎを待つ無一文の万平旦那は、
薪割り・飯炊き指南・子守りアドバイザーそして
まむし酒レシピ伝授と、泊り客なのにいそいそと働いている。

最悪の場合に備えて、心証を良くしておこうという
根回しも兼ねているが、これはやらずにはいられない性分。
なにしろ、営業をはじめたばかりの旅籠という設定。

幸せそうな、若夫婦の旅籠に、
突如としてたれこめる暗雲。結束お家芸

冒頭で出てきた島帰りのごろつきが、
いわくありげに旅籠に押しかける。
おかみさんは、坊やを連れて緊急避難。
ただならぬ様子を観察する万平旦那

しかも、おのおのがた、お聞きめされたか?
「客だからって、威張って怒鳴っているのは、
近頃はやらねぇんだ。」

技あり!いや、一本でしょうこれは!一本!

昨今めずらしくなくなった「クレーマー」
昔からそういう手合いは居たとみるべきか、
それともその発生を見透かされていたとみるべきか。
結束、いつもながら深い。

つづいて天地正大流サービスシーン。
ちぎっては投げ、ちぎっては投げ。
快哉!!!!!!
だけど、この件が厄介な愛憎のもつれと知り、一旦は自重。

ごろつきどもが、
おかみさんと坊やを略取した先では、
親分と野良犬の旦那が呑んでいる。それを品田万平は、知らない。

親爺の口から語られる、おかみさんの辛い過去。
真実を知って慟哭する主人と、重苦しいムード。

錯乱する主人を諭し、女房奪還作戦に同行する
万平旦那。偶然やってきた新太も一緒。

坊を、自分の子と決め付けているごろつき。
実に下衆だ。
万平旦那のいうとおり、遺伝子上も夫婦の子かも
知れない、むしろそうかも知れないのに、
そう言い囃すことで、この女と自分の鎹にしようという薄汚さ。

拭いきれない疑惑に、
必死で抵抗し、立ち向かう、おかみさんの台詞が切々としている。
毎度、女心をよくとらえている結束脚本には恐れ入る。

そこへ、万平旦那と新太の即席コンビが
なぐりこみ。

見た?
見た??
万平旦那、廊下ダッシュしてきて、曲がり角でジャンプ!!
見よこの雄姿を!!
左右田ファンサービスシーンありがとうございます。

そのあと、おかみさんを庇いながらの立ち回り、約74秒。
八面六臂の働き。まさにヒーロー。
ありがとう。結束組。ありがとう。

三人の働きもむなしく、いつもの結束ビターエンド。

決して、バットエンドではない。
この夫婦の幸せについての、結束流の回答なのかもしれない。

今は非常事態で、お互い心が一つになっているが、
長い人生、特に坊が難しい年頃の時期など、
「やっぱりあいつの子なのではないか」
などという詰まらぬ疑惑が、
家族の絆に亀裂を生じないとはいえない。

子供も物心つくと、驚くほど鋭く敏感なことがある。
一瞬の一抹の疑惑を、見透かし、心に闇を作ることは大いにある。

爺やに育てられ、
「おとっつぁんと、おっかさんは、坊が赤子の頃に亡くなってなぁ」
という真実の方が、もしかしたら坊は、
まっすぐに生きやすいかもしれない。

と、
架空の他人の人生ながら、
深々と考えさせられてしまいました。
いつもながら、結束信二、只者ではない。


ところで前回から、撮影が羽田さんという人に変わっている。
雪山遠景が続いているから、
スケジュール的に出張ロケOKな人に頼んだとか、
そんな経緯なのだろうか。


それにしても川谷拓三、芸歴長っ。

2008年7月4日金曜日

俺は用心棒 第二十二話 見知らぬ旅の客

見知らぬ旅の客

寒空の川っぷちで、バーベキューに興じる旦那二人。

うっ!
雪深い里と、結束脚本
これは。

「天を斬る」でも
「雪割人形」「春の祈り」
などで証明済みの、勝利の方程式ではないのか?
OPの映像だけでキそうな予感。

いわくありげな三人連れの侍の道中シーンにつづき、
わらじを伏線に、
山里の藁職人の老夫婦の家で、新太登場。
親爺の台詞が、全部伏線といってもいい出来。
いつもながら会心の前フリだ。

つづいて、脱走者を追い、丹波路を行く
新選組の沖田くんと山崎さんほか二名。
ちょっと、沖田みずから出張なんて、
京の治安は大丈夫なのか?
視聴者の中だるみを許さない念の入り様だ。

舌先三寸で、女三人が留守を守る民家に潜伏する
三人連れ。
まったく、攘夷に走る一部の弁舌の徒といったら。

ここで 猫村さん 猫が、なかなかいい演技をしている。
炉端でまったりしていたのに、何だか不穏な空気を察してか、
自然にフェードアウトしていく。

開始後14分、
おや?
川べりで呑気な煙が上がっているところに人影?
おなじみの、ほのぼのミュージックと共に、
われらが万平旦那登場!!
釣れたらしいイワナを、とりあえず4匹焼いている。

ここで、結束組痛恨の演出ミス疑惑。
厚い雪に「ずぼっ」もひとつ「ずぼっ」と、
足をとられる野良犬の旦那。

そりゃーさ、ぬかるみの雪道はもっとNGだけど、
あの美貌で「ずぼっ」も、よくないよー。
だがしかし、
雪の中の野良犬の旦那は、
いつもの三乗は見目麗しく映っているので許す。

ここで、
「たいしたもんだろう」
と自慢する万平旦那、
数ではなく、焼き加減の腕前をしきりに自慢する。

串焼き三年?ちょっと調べてみたけど、出典が不明。
万平旦那、もうちょっとヒントお願いします。

せっかく万平旦那が焼いた魚を食べずに、
雪なんか食べてる野良犬の旦那。
そんなに酒がゲットできなかったのが残念なのか?
液体じゃないとだめなのか?
てゆーか、酒ってすでに水代わりのポジションなのか?

そんな野良犬に構わず、
万平旦那は「大根おろしがほしい」などと、
のんきにグルメなことを言っている。

ここで、繰り返し鑑賞すると、
「火」も、万平エピソードとして要チェック。
ラストの火縄銃のくだりで、
逃走中とはいえ、
侍の道中に火打石は標準装備ではないのかも知れないというシーン。

すると万平旦那、あの人里離れた河原で、
バーベキューの、どうしたのだ?

料理人を自負する万平旦那が、縄文式火おこしをするとは思えん。
きっと、素寒貧に見えるあの懐には、
火打石が入っていると見た。
品田メモに追加だ。


それはさておき、まんまと民家に潜伏した
三人連れの侍は、
当然のようにもてなしを受けているうちに、
女たちから次第に疑念の目を向けられる。

一方、万平旦那は藁職人の老夫婦の家に。
イワナを手土産に、一夜の宿を乞う。
ここで、はじめイワナを後ろ手に隠しているのが、
さすがネゴシエーター品田万平クオリティ。

親爺から
「よくみれば、お腰のものもないし
町の料理屋か何かにお越しで?」
と問われて、満更でもないうえに、

嬉しさのあまり野良犬の旦那に
自分の特技を大いに自慢し、
「今後は認識を改めてもらう。いいな?」
と、高らかに宣言する万平旦那

が、

思いがけず、酒が振舞われて、
がっくり「技あり」
これがこれで終わらず、またサービスシーンに繋がるのが
結束の罠

そこへ
例の留守宅の主人らしき人物が殺されている!
という急報が老夫婦の家に届く。

・・・なのに、こら、あんたたち
野良犬の旦那は、さっそく酒甕の蓋あけてるし、
万平旦那はイワナの焼き加減が気になって仕方がない。
けれど、二人とも、しっかり聞き耳だけは立てている感じはさすがだ。

この辺から、篭城モノになっていく。
一気に緊迫する民家の中。
若侍の下衆な台詞や、女相手に腕づくな無様さを見せたあと、

さわやかに沖田登場!
万平旦那にイワナを勧められても、
手をつけようとしない沖田。
そりゃ、勤務中ということもあるだろうけれど。

女たちを人質にとり、
自分の置かれている状況も忘れて
後家の生足に劣情を催す場面。

悪のレッテルを貼る場面と見るよりも、
この者が、身なりは武士だが、
精神的には本当の武士ではないことを視聴者に晒し、
浪人風情の二人連れの方がよっぽど武士、な対比を狙ったと
見るべきか。

追っ手が、あのストイックな沖田なものだから、
その醜悪さが、なおさら強調されている。
うまい。うまいぞ結束。

ここで、人質の安全確保を最優先とするフォーメーションで、
野良犬の旦那、一芸の披露を宣言。
「認識をあらためてもらう」
と、万平旦那に意趣返し。
シリアスな場面でもピリリと
ファンサービスの小技を効かせる、さすが結束、やってくれる。
毎回、ファン心理を見透かされているぅー。

そして、おいしい役どころで再登場の新太!
しかも、色男ぶりも発揮。

ミッションを果たし、
「去るものは追わず、だってさ」と、
かえって行く沖田君。
その屯営には、野良犬の旦那顔の副長さんが
居るのかと思うのもまた一興。

あーっと、ここで手元の時計で約45分経過。ロスタイムです。
と、安心するのはまだ早かった。
棺おけが二つ。
まさか。

万平旦那が、視聴者の不安を裏付けて、ビターエンド。
あーもー。
でも、ファンサービスシーン満載の一本。
技あり。