2007年7月9日月曜日

「赤西蠣太」考14

志賀直哉原作『赤西蠣太』。あかにしかきた akanishi kakita

北大路欣也さん版を見直して、思った秀逸シーンは、
青鮫(原作では銀鮫)が初めて出てくる前のシーン。

蠣太が原田甲斐屋敷に使いをする途中、
めしやに寄って、
「飯粒は残しておいて欲しい、白湯を所望したい、それから筆と硯を
拝借したい」
という場面。
急に、密偵としてのキビキビとした演技と、
時代劇ならではのアイテム。

デジタルな世界では、暗号という「封」をするのだけれど
アナログでの封、そしてハ/////のしかた、
とても面白い場面でした。

原作に無いし、片岡千恵蔵版にも、あったかどうか?
とてもいい場面です。

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