「技あり」いや、一本とってもいいという判定。
ちょっ、品田さん、甘酒をかき混ぜた割り箸を、
そのままテーブルに置くのはいかがなものか。
冒頭、湖畔の茶店で、主人と客のホノボノ会話。
茶店のイチオシは「あま酒」
ほかに、さかな・お茶漬け・道中用にぎりめし・
田舎団子・麦茶・かん酒・後の会話で、自慢の漬物もあるという。
おー、ちゃんと笠とわらじも売っているよ。
うーん超ブランブランしているこのバナーが読めん。「志●●婦」??
茶店の女房は、庄屋さまのお屋敷のお勝手で助っ人中。
庄屋様のところへは、郡代様がきていて、
御用金を無心という、ベタな状況。
「殿様がどっちに味方して戦さをしようと、
それは殿様の勝手。
戦さ支度に金が要るからといって、
わしらが出すいわれはないわ」
そりゃそうだ。
武家が質素倹約を旨とするのは何のため
一朝事ある時のための軍資金を確保しておくため。
日頃から備え、領民を労わっていればこそ、
「ご領主さまの大事」と、ない袖も振ろうというもの。
権力を傘にきて、下々から小銭を巻き上げていく。
どこかの国の現状をも、とうの昔に看破している
結束脚本には、毎度恐れ入る。
だが忘れるな、雲霧のおかしらの三大掟。
貧しいものからはとらず、犯さず殺さず傷つけず。
全く、人品の賤しい人間の考えることは、
盗人のラスボスの足元にも及ばない。
女房が茶店に帰ると、早速キタ━(゚∀゚)━!
野良犬の旦那と万平旦那の弥次喜多道中。
甘酒を所望する万平旦那を、チラチラ見る野良犬の旦那の顔に
「またはじまったか」
「おぬしも物好きな」
と、大書してあるように見えるのがおかしい。
万平旦那、甘酒を絶賛しながら、夫婦のラブラブっぷりに
ほほえましげな笑顔を向けている。
野良犬の旦那も、なんだか少しニヤついているが、
急に庄屋さまのお屋敷から女房にお呼びがかかり、
野良犬の勘が冴え渡る。
女房が再度呼び出されたのは、郡代のご機嫌とりのため。
人妻をどうにかしようなんて、そんな下衆な考えを、
まさか、郡代さまや庄屋さまが持つはずがない。
「この亭主、察しが悪い」と言うなかれ。
小さな茶店で、清らかに暮らす二人には、
そんな穢い考えが存在すること自体、思いもよらないのだ。
郡代の部下、庄屋、庄屋の女房、
それぞれが自己中心的な発想で、
自分より弱い立場の者に、当然の如く高圧的に振舞う、
何だこの、モヤモヤした嫌な感じ。
女房の危ういところを、
亭主と野良犬の旦那がからくも救い、
野良犬の旦那は、この嫌な感じを見透かして、
示談金を正当に吹っかける。
でも、弱い立場の茶店夫婦は、庄屋の心証を悪くしてまで、
金を得ようなどと思っておらず、震えるばかり。
庄屋屋敷での、野良犬の旦那の取引と恫喝。
「この女、俺が二束三文で叩き売ってやる」
そうなのだ。
他人の事などどうでもよいと思っている輩には、
これぐらいシリアスな状況を突き付けなければ、
自分の愚行に気付かない。
なにしろ、
何でも金で売買できると勘違いしている手合い。
他人の女房の貞操すらも。
そんな人間と、対極にいる茶店の夫婦二人。
二人、しずかに真っ当に暮らしていくだけで良いという、
美しい清貧。
野良犬の旦那、示談金百両を惜しげなく夫婦に与え、
万平旦那も新天地での暮らしを薦める。
二人なら、どこへなりとの身軽さと、
信じあう視線が、本当に美しい。
だが
なぜ?
なぜなんだ。
これも、結束流の、ひとつの幸せの形なのか?
毎回のビターエンドには、本当に考えさせられる。
めでたしも有りえたのに、意図的な理不尽さで覆す。
お涙頂戴で書いているとは思えない。
ふたり、希望を胸に今生を終えて、
湖畔にそろって眠るのも、ひとつの幸せのありかたなのか?
しかし、あの清らかな夫婦の45分を思い返せば、
労わりあい、お天道様に恥じることなく、
寄り添って毎日を大切に過してきた。
もしかして、今日他界しても、悔いはないのかもしれない。
はっとする。
何てことない日常に、感謝して、大切に生きているか。
そう問いかけられたような気がしてなりません。
苦くて深い。結束脚本。良薬ハ口二苦シ忠言ハ耳二逆ラフ。
なお、皆様ご存知結束ドラマ古参ファンの
辰七さんも、この回についてレビューを書いておいでなので、
記事へのリンク貼らせていただきます。→http://kamada.exblog.jp/9176020/
(exciteって、トラックバック機能なしの模様で残念)
野良犬の旦那のフェロモンビーム全開な、
シビレるビデオパッケージの写真つき。