燃料キタ━(゚∀゚)━!
我らが品田万平、貴重な天地正大流剣術シーン!
でも、早暁の神社の薄暗がりに保護色のように溶け込んでよく見えん。
剣を手にする機会があっても、
「どうせ鈍らだな」と、徹底して素手勝負の万平旦那、
稽古は別。
今日の舞台は、
御菓子司・皆様ご存知 鶴屋吉信。
なぜ数ある菓子屋から、鶴屋吉信が選ばれたのか、
チョット知りたい。
ロケはありえないことを承知の上で、「西陣 舟橋」
現在の鶴屋今出川本店の位置もチェック。
菓子屋の場所がよかったからか?
トレードマークが、よく知られていて、しかも絵になって
いい感じだからか?
ヲタ心で、ちょっと鶴屋吉信のサイトをチェックに行くと、
嘉永7年(1854)
京都所司代認可の上菓子屋仲間に所属。
この辺の↑ポジションが、
ご番所との距離感がちょうど良さそうだったのか。
どれも決め手に欠けるところ、「京都所司代認可の上菓子」で
ぐぐってみると、その流れを継承して現在に至る
「菓匠会」21店舗を発見。(リンク要承認のため、Google経由)
いずれも優れた上菓子屋とお見受けするが、
なかでも津々浦々のお茶の間にもおなじみな、鶴屋吉信が
自然に選ばれたというのが、素直な捉えかたかもしれない。
さらに鶴屋沿革によれば、
柚餅を売り出したのは明治初年となっており、
看板に関しては時代的には合わないことになりそうだが、
奈良の古梅園の件と同様に、
多分「柚餅」の看板を似せて作り、
おなじみ感を出したかったという狙いと見る方が
正解かもしれない。
それとも、この回、スポンサーについてくれたか、と、うがってみる。
鶴屋薀蓄は以上。
さて、某神社にて早朝寒稽古4日目の、
天地正大流品田万平と、田島次郎。
おなじく熱心に神社にかよい、灯篭を写生する
若い町人を目撃。
町人は、上菓子屋・鶴屋吉信の若い職人。
数時間経過後、洛中で、浪士に因縁つけられて
袋叩きに遭わんとする棒手ふりの爺さんを、
見てみぬ振りできずに庇って、浪士どもに反抗。
ここで、いつもなら、
「待てぃ」
と、黒尽くめのカッチョエエ浪人が現れるところなのに、
意味ありげに見ているのは、山崎さんもとい
坂口さん扮する無頼の浪人。
現場に千造と十吉が到着して、事態の収拾にあたるも、
浪士どもは収まらない。かえって鼻息荒し。
職人も、悪いのは浪士どもの方だと、折れない。
結局、病床の鶴屋の主人にかわり、
おかみが番頭を連れて、浪士どもに詫びを入れに
いくことになる。
実に、大店のおかみにふさわしい器の大きさと優しさ、
青木の旦那から経緯を聞いた上は、若者に非はないと判断し、
若者は連れて行かない。
しかし、浪士どもは慰謝料だけでは飽き足らず、
おかみに危機が迫るとき、ようやく用心棒の旦那登場。
虎口を脱したおかみは、後刻
棒手ふりの爺さんとその娘の訪問を受け、
職人には、娘から感謝の綿入れ。
寒稽古5日目。
早起きして神社へ熱くランニング!の品田・田島と、
同じく一人早起きしている鶴屋の職人。
神社の境内で、また顔を合わせた三人は、
この日初めて会話を持つ。
地位や職業が違っても、
若い田島くんと、若い職人、目指すものは、おそらく一緒。
「究めたい」
二人とも、なんと清清しいことか。
天もご照覧あれ。
ほのぼのと、しかもいい感じで流れていくドラマが、
結束ファンには、嵐の前の静けさの直感と確信が辛い。
再び現れた山崎さんもとい浪人に、
見込まれてスカウトされかかる若い職人。
甘言を弄され、酒を飲まされ、両刀をあてがわれ、
見かけだけの栄達に目が眩みかけたその時、
若い職人の脳裏に、ずっと考えていた、
菓子のアイディアが閃き、
勇を鼓して、浪士どもの企みに加担することを拒否。
偶然、同じ場所で呑んでいた用心棒の旦那と
品田・田島の加勢を得るも、あえなく落命。
今日もキた、お家芸の結束ビターエンド。
しかし、
実現こそしなかったけれど、
この若い菓子職人は、地道な努力の果てに、確かに、
何かを掴み取ったのだと、匠の誉れを称えたい気持ちです。
そして、このとき悪の誘惑に負け、
万が一命があって後日実現したとしても、
それは、
真に春のともしびのような、
うるわしい菓子になったであろうか。
さらには、
職人でありしかもクリエイターであろうとする、
一徹の果ての閃きが、道を踏み外す所業から、
若者を遠ざけたともいえる。
この菓子が、どんな菓子になるのか、
この若い菓子職人以外、誰も知らない のも、
いつもながら実にすばらしい。秘すれば花の結束脚本。
先輩職人の言う
「世の中はな、お前が思うほど甘いもんと違うわ」
も事実ながら、
正しいことを正しいと言えないのも、
本来はおかしい。
そして、この頑固なまでに一徹な若者にとっては、
棒手ふりの爺さんを救うことは
善行などという徳に値する大層なことですらなく、
当然の道理だとでもいうべき、気概と真っ白さが眩しい。
結束先生は、こういう一途な若者を描くのが本当にウマい。
青臭いかもしれないが、この一途さを、
世慣れぬ愚か者と、切り捨てるには誠に惜しい。
そんな中で、
爺さん親娘のまごころと、頑固ながら一途な若い職人を、
暖かく見守り、ねぎらうおかみの台詞や物腰が、
まさに、春のともしびのような救いに満ちて、
いちいちすばらしい。
勝手にMVPは、鳳八千代さんへ。
なんてことない毎日に感謝して、悔いなく。
これは、いつも結束ドラマの根底に感じる
メッセージのひとつですが、
義を見てせざるなかりしか。
努力に憾みなかりしか。
そして
不精に亘るなかりしか。
弱い己の怠け心に活を入れられました。
一心に、新しいアイディアを追い求め、
自主的に粘り強くとりくむ、若い菓子職人の姿に、
「今、汝がせずに、誰がするというのだ?」
と、問われている気がしました。
職人自身にしかできない「春のともしび」の菓子。
自分自身で掴み取る、自分が真に求める境地。
「人生とは」を
また、結束ビターエンドで見せてもらいました。
毎度の事ながら、うまくいえないのですが、
いわば、法然入宋の折の、椎茸の逸話の示すごときものか。
結束先生はどうも、この境地の一端について、
若い職人の口を借りて、品田万平を通して我ら視聴者に
語ったと考えられなくもない。
いま我為さずして、誰がする。
ちなみに、現在、品田さんたちの住む町屋には、
炊飯教室できるぐらいの米はあるらしい。
��いつぞや、田島くんは火を引くのが早すぎると言われていた。)
にしては、外食もしている。
「家で朝食」派?
ところで++++++++++++++++
実は、先日結束の罠にまんまと堕ち、
『唐宋八大家文読本』に嵌っております。
唐宋八大家文読本
以下、マニアックですみませんです。
まだ、韓愈の巻で、ほんのさわりですが、
韓愈『雑説四』なんて、
うわ、これ、高校の漢文の教科書に載ってたよ!と、
思い出すほどの、印象的かつ鮮やかな文章。
ヤバイですよ、特に漢籍好きにとっては。
「四書五経は標準装備の読者対象」という感じの
手ごわさ、つまりハイレヴェルさといい、
いたずらに美文を弄する風潮への
アンチテーゼも伴って編集されたといいながらも、
どの文章も一文字、一文字に、
しっかり人を惹きつける力強さと、技巧と推敲の跡が感じられる。
wkipedia「唐宋八大家」によれば、日本では、主に内容重視で、
文章の芸術的鑑賞は取り上げられないことが多かったと
いうことだが、
とにかく、
書き記して遺すことも大好きな中華民族、
歴史的に膨大な量の著述が、どんどん平積みされて
まるで地層化していく中で、
埋没せずにつねにロングセラー、トップセラーであるには、
内容が優れているのみならず、
文章も、磨きぬかれたものでなければ
かなわないはず。
『唐宋八大家』、きっと、今でも中国の知識人の常識であり、
かつまた「声に出して読みたい中国古典」なのだろうと、
推察します。
おそらく江戸期武家階級のたしなみであろう、
この本の題名が、漢学者でもないというのに、
いとも簡単にするっと出てくるところが、
結束信二の神たる所以。
それとも、
戦前漢学教育のレベルの高さを物語る具体例とみるべきか。
お久しぶりです!
返信削除いつも拝見しているばかりで、コメントはご無沙汰でした。
辰七さんのブログでご一緒できるとは!
ネットの力は凄いですね。
一昨日のリーガロイヤル京都でのイベントで、今年2度目(人生でも2度目です(笑))の生栗塚さんにお会いできました。
ご本人から2次会の呼び掛けをして下さって、噂では聞いておりましたが、とうとう栗塚さんとお茶をご一緒できる機会に恵まれて、ああ、もうこれで思い残すことはございません(笑)
はぬまんさん、コンニチワ!いらっしゃいませー。
返信削除辰七さんのところは、まさに
結束ファンの極楽浄土。
ネットならではのコミュニケーションですよね。
人生2度目の生栗塚さん!しかも
>とうとう栗塚さんとお茶をご一緒
キィヤアァァー!!
きっとお茶は天上の甘露、
そして栗塚さんの百萬両の笑顔に、あの美声。
想像しただけで、天にも昇る心地です。
二度あることはきっと三度ありますよ。
��あやかりたい・・・)
おはようございます。
返信削除結束ファンの極楽って(笑)。
釣り師としては、はぬまんさんが大成果と思っていたら、すでにかもんさんとこの奥底におられたのも発見できなかったのは失敗か(笑)。限定レポに大釣果として、はぬまんさんをクローズアップする予定だったのですが(笑)。
わが相棒は、あちこちにレーダーもっていたが、はぬまんさんは、かかっていなかったのですが、はぬまんさんは、私とこに網かけていたとは(笑)。ちなみにこちらは、相棒のレーダーに発見されていたよ(笑)。
上記の本、かもんさん未ゲットだったのですか、これは意外でした。この本に私と相棒は、栗塚、左右田、島田さんのサイン制覇計画を練っているところ。
今回は、脱線ばかりで申しわけない。でもこの繋がりは、ネットのいいとこずくしと思うのです。
よろしくね。
辰七さんコンバンワ、いらっしゃいませー。
返信削除>結束ファンの極楽って(笑)。
いやもお、
時々末席に加わらせていただくだけで、
思えらく
九品蓮台のうへには下品といふとも という心地です。
あな ありがたや ありがたや。
>上記の本、かもんさん未ゲット
へしこにすら果敢に挑戦した品田さんのように、
何に対してもニュートラルであらねばと、
一本とられました。
お久しぶりです。
返信削除初期に比べてビターエンドでなく平和にオチを迎える事も増えてきたと思いつつ、今回も結束先生はやってくれます!
幕末の世の不条理な部分というものを、今回もまざまざと見せつけられた気がします。
万平旦那ファンとしては確かに今回の稽古シーンは必見でした。天地正大流は剣術も凄かったという事が今回判明っすね☆☆☆
ヒロさん コンバンワーいらっしゃいませー。
返信削除>平和にオチを迎える事も増えてきたと
デフォルト(!)がビターエンドなだけに、
ハッピーエンドの日は喜びもひとしお・・・って、
これももしや、結束の罠の一環なのかも?
>天地正大流は剣術も凄かったという
貼り紙にどーして「剣術指南」も加えていないのか、
万平ファンとしては実に疑問です。